いま、ドイツの大手電気通信事業者ドイツテレコムが公開した広告動画が、SNSに自身の子供の写真を顔出しで掲載している人にとって考えさせる深刻な問題を浮き彫りにしていると、動画を観た人々の間で話題騒然だ。その広告動画がこちら。
■Nachricht von Ella | Without Consent
愛娘エラから両親に宛てたメッセージと題したこの動画は、両親が良かれと思ってSNSに掲載したエラの写真から成長した姿をAIによって自動生成。音声をつけて語り掛けるようにSNSへ自身の写真や動画が公開されることへのリスクを訴えかける内容となっている。
字幕をつけて紹介してくれている人がいるので、こちらを視聴すればより分かりやすくなるはずだ。
朝起きたらめちゃ拡散されてた…英語でわかんないって声があったのでざっくり日本語字幕をつけたよ pic.twitter.com/8wMWezvq4S
— Nat (@sthlm_tokyo) July 18, 2023
— Nat (@sthlm_tokyo) July 18, 2023
恐ろしいのは、ほんの数点の写真や動画だけで、パスポートなど身元の偽造や音声を悪用した詐欺行為といった犯罪に巻き込まれるリスク、SNS上でネットミームとして永遠に画像として悪用されるリスクなど様々な危険が待ち受けているということだ。
個人データはインターネット上に一度公開されると、世界中で無期限に利用できるようになる。それらが予期せぬ結果をもたらす可能性があり、結果的に我が子にとって望まない状態を一方的に生み出す虐待行為ではないか、というのだ。
だからこそ、バーチャルプライバシーを守るために、子供の情報には特別な保護が必要だとドイツテレコムが啓蒙する結末となっている。
この広告動画を観た人々からは「お子さんの画像をSNSに上げてる人は見てほしい」「めちゃめちゃおそろしくてドキドキした」「これは将来的な話ではなく、既にいくらでも起こり得ること」など様々な声が寄せられている。
すでに日本でもSNS上に公開されている画像をAIによって自動で画像生成させ、卑猥なものに変換するなど悪用されている状況が度々起き始めている。
今一度、自身や身近な人の個人情報はしっかり守ることが出来ているか、この動画視聴を機にプライバシー保護に関して見直してみてはいかがだろうか。