海外の映画作品が日本で公開・販売される際の宣伝ポスターがダサい、という問題は度々映画好きの間で起こる論争だが、一方で日本を代表する名作アニメーションの宣伝ビジュアルも海外ではクソ化する、という話題のなかで衝撃的なギャップを生んだとある作品の宣伝ポスターが、いまSNS上で話題となっている。
その作品が、巨匠宮崎駿監督の作品『風の谷のナウシカ』だ。
日本映画も海外だと
クソポスターにされるから
お互い様だと思う_(:3 」∠)_ https://t.co/kq35dxZY25 pic.twitter.com/GAS6fbyAwu— 猫店長 (@kinnoji1970) October 22, 2025
今でこそ『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞を受賞し、世界的に著名な監督となった宮崎駿だが、『風の谷のナウシカ』(1984)が公開した当初ではまだまだ海外では認知されていなかった様子で、アメリカ版のビジュアルタイトルは『WARRIORS OF THE WIND(風の戦士たち)』とテイストが異なるものに。ナウシカらしき女性が端に追いやられた一方、アスベルらしき青年が中央で銃を掲げている、なんとも言えないテイストになっているのだ。しかもペガサスやなぞのキャラクターなど、本編に登場しない存在まで書き込まれている始末。
どやら宮崎監督が知らない間に、英語吹き替え版が作られてしまい、さらには本編が116分から97分にカット、キャラクター名も変更にされるというむごい仕打ちを受けたようだ。
これにはSNS上でも「スターウォーズみたいになってて草」「絶対中身違う映画じゃん」「当時の欧米はアニメとジブリを舐めてたから」「もうナウシカじゃないだろこれ」「メガドライブのゲームっぽい」など様々なコメントが寄せられており、思わず反応してしまった様子だ。
知名度が弱いタイトル、伝わり難いと判断されたタイトルを宣伝するための手腕とはいえ、ローカライズする難しさが分かる一例なのではないだろうか。そう考えると日本の映画会社の宣伝手腕に注目するだけでなく、日本の作品が海外ではどう宣伝されているのかも比較してみることで、また新しい映画の楽しみ方ができるのかもしれない。