今も昔も「地獄」は怖いけれど少しだけ覗いてみたい、不思議な魅力を持つ場所であった。
そんな期待に答えるべく、1875年に写真家のFrançois Benjamin LamicheとAdolphe Blockという人物が作った、ステレオスコープの地獄写真があるので、ご紹介したい。
ステレオスコープとは多少の横ずれを持った2枚の絵を左右の眼に別々に提示することで、立体に見える装置のこと。
そう、この写真をメガネのようにしてステレオスコープで覗き込めば、地獄が3Dで堪能出来るのだ。
悪魔やガイコツが出てくるこのステレオスコープ、おどろおどろしいものの、ファッションアイテムとしてみるとやや可愛らしく見えなくもない。
何より、装着すればいつでもどこでも地獄を3Dで味わえる訳で、当時の人々にそのようなニーズがあると考えたら、大変興味深い代物ではないだろうか。
技術的な進化のもと、VRが世間で話題になる機会も多くなった現代。さらなる地獄が3Dで再現される日は近いかもしれない。