シュルレアリスムの代表的な作家として知られるスペイン出身の画家、サルバドール・ダリ。
絵画のみでなく執筆やファッション、アニメーション作品など幅広く活躍し、いまなお根強い人気を誇る彼が残した「画家を志す者のための十の掟」と言われる十ヵ条が、あらゆるクリエイター、ビジネスパーソンの心に刺さるとSNSで話題だ。
その十ヵ条がこちら。
ダリの十ヵ条、トイレなどいつも目にする場所に貼っておくために自分用にチラシ風にデザインしてみました。2の「完璧を恐れるな」とか6の「自分の絵を罵ってはダメ」とか7の「怠惰からは傑作は生まれない」とか、分かっているようで忘れがちな部分を鋭く指摘していて流石です。肝に銘じたいものです。 pic.twitter.com/6g081vwV41
— 八竹彗月 (@astral_888) 2019年12月20日
ダリ「画家を志す者のための十の掟」
1.画家は貧乏であるよりは裕福であるほうがいい。したがって、君の筆からいかに黄金と宝石を生み出すかを学びたまえ。
2.完璧を恐れるな。君は絶対到達できはしないのだから!
3.昔の巨匠のように素描と彩色を学ぶことから始めたまえ。そのあとでなら好きなように描くがいい。誰もが君を尊敬するだろう。
4.眼、手も、脳も粗末に扱うな。画家になったとき、必要になるからだ。
5.君が、現代アートはフェルメールやラファエロを超えたと考える輩なら、 本書を読むことはない。そのおめでたい愚かさに安住し続けるがいい。
6.自分の絵に罵詈雑言を吐くようなまねをしてはいけない。でないと君が死んだとき、絵のほうが君を罵倒するだろうから。
7.怠惰のなかに傑作は生まれない!
8.画家よ、ただ絵を描きたまえ!
9.画家よ、アルコールは慎みたまえ。
10.君の絵が君を愛さなければ、君の絵に対する愛は何の効果ももたらさない。
一般的に破天荒なイメージのあるダリだが、絵画や芸術に対しては意外にも真っ当な姿勢で的確なアドバイスを残していることから、それだけ重い言葉として現代のクリエイター、ビジネスパーソンの心に響いているようだ。
十ヵ条を通して読んでみると、この姿勢は画業に限らず全ての仕事、趣味そして製作に通じると思えてならない。
なお、この十ヵ条は『ダリ・私の50の秘伝』に記されているようなので、気になる人はぜひ一読してみてほしい。