スタジオジブリのアニメ映画『千と千尋の神隠し』に登場するキャラクター、釜爺(かまじい)に関するある発見が一度そう見えたらもう頭から離れないといまSNS上で話題だ。その発見が「逆に見たらブリッジしているムスカにしか見えない」というものだ。
これ逆に見たらブリッジしてるムスカにしか見えない pic.twitter.com/83AetIyMeE
— pitosin-2.0(モスラさん公認) (@mytj_tw) March 2, 2024
通常、釜爺は湯屋のボイラー室を取り仕切る、目玉が八つ、手が六本もある異形の老人として描かれており、その顔は丸い眼鏡と分厚い唇が特徴的だ。しかし、この画像を逆さまに180度回転させてみると、驚くべき変貌を遂げる。
元の画像では釜爺の「目」があった部分が、まるで『天空の城ラピュタ』に登場するムスカ大佐のサングラスのように見えるのだ。さらに、釜爺の口の周りの髭や顎のラインは、ムスカがブリッジ(後方倒立回転)をした際に天を向いた顎と口元に変化し、六本の手は床について体重を支えるための腕にしか見えなくなってくるのだ。
画像を逆さにしてみるとより分かり易い。

この視覚トリックには、SNS上でも「もうそれにしか見えなくなった」「頭に血が…血がァ…!」「この状態で3分間待ってくれるんですよね」「どこへ行こうと言うのかね?とか言ってそう」「発想の勝利過ぎる」など、ジブリファンからの驚きと爆笑のコメントが多数寄せられており、みな驚きを隠せない様子だ。
この現象は、人間が顔を認識する際に、目や口といったパーツの位置関係と形状のパターンを優先して認識するという脳の働き(シミュラクラ現象の一種とも言える)を利用した、見事な錯覚と言える。
ムスカ大佐といえば、作中で「目が、目がぁ〜!」と叫びながら崩れ落ちるシーンが非常に有名だが、このブリッジ姿は、まるで大佐が精神集中をして耐え忍んでいる、あるいはヨガのポーズを取っているかのようなコミカルな印象さえ与えてしまう。
今後は『千と千尋の神隠し』で動く釜爺を見ても、頭の中でムスカが「見ろ!人がゴミのようだ!」と叫びながらブリッジしている姿が過ってしまう人が続出するかもしれない。二つの全く異なる作品のキャラクターが、一枚の画像の中で奇跡的な融合を果たした、まさにインターネット時代の新たなジブリアートの誕生と言えるかもしれない。