冬のキャンプでは、寝袋の有無は命に関わる問題だ。
できるだけ保温性の高い寝袋が必要なのだが、違う意味で命に関わりそうな、保温性と臨場感満点のユニークな寝袋をご紹介したい。
Eiko Ishizawaさんによる「The Sleeping Bear」は、リアルな熊の着ぐるみに入り込むタイプの寝袋だ。
すっぽりと自分を覆ってしまえば、まるで熊が眠っているかのような出で立ちになれる。
そのため、これを山で利用してしまうと、熊が出没したと勘違いされ撃たれてしまうかもしれない。
それもそのはず、Eiko Ishizawaさんは、ドイツで170年ぶりに発見された野生のヒグマ「ブルーノ」事件に触発されて、この企画を思いついたからだ。
日本でいうアザラシの「タマちゃん」のように、ドイツ国内で人気者だった「ブルーノ」。人間に危害を与えるとして射殺され、その後は玩具メーカーが人気にあやかってぬいぐるみを出す、ミュージアムが剥製として飾る、など人間の都合に翻弄される結末となった。
この寝袋を着て山中で銃撃されるのは「ブルーノ」と同じ運命を辿ることになってしまうため、細心の注意が必要そうだ。