YouTubeに投稿されたマッシュアップ動画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ タコピーの魔女 レゼ篇』が、声優の上田麗奈さんに対する愛情で溢れていると、いま視聴者の間で人気を博している。そのネタ動画がこちら。
本動画は、ベースとなるアニメーションに、上田麗奈さんが過去に出演した別作品のセリフを巧みに当てはめるという、ファンによる高度な「声優愛」と編集技術が結実したものだ。
映像は『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主人公ハサウェイ・ノアと、物語の鍵を握るヒロイン、ギギ・アンダルシア（CV：上田麗奈）のシーンが中心。『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント』、『タコピーの原罪』など、上田さんが演じた別キャラクターの会話に置き換えられている。
特筆すべきはそのカオスな面白さだ。ガンダムというシリアスで壮大な世界観の映像に、レゼの過激でバイオレンスなセリフや、タコピーのコミカルで純粋すぎるがゆえに恐ろしいセリフが乗せられることで、原作を知っているファンは思わず腹筋を崩壊させられる。特に、ギギの妖艶な表情や仕草に合わせてレゼの過激なセリフが繰り出されるシーンは、キャラクターの見た目のギャップも相まって絶妙なミスマッチを生み出している。
さらに、ギギと対話するケネス・スレッグ大佐（CV：諏訪部順一）の声にも、諏訪部さんが多数のガンダム関連作品や他作品で演じたキャラクターのセリフがマッシュアップされており、ファンなら思わずニヤリとしてしまう声優ネタのオンパレードとなっている。この徹底したネタの詰め込み具合が、単なる切り貼りではない、製作者の深い愛と遊び心を感じさせる要素となっている。
このマッシュアップが成立する背景には、上田麗奈さんの圧倒的な演技の幅広さがある。ギギのミステリアスで大人びた声から、レゼの狂気と無邪気さを併せ持つ声、久世しずかの影を帯びた少女の声まで、同じ声優が演じているとは思えないほどの七色の声と表現力を持っているからこそ、一つの動画内で複数のキャラクターをクロスオーバーさせても違和感なく、良い意味でのカオスとして楽しめるのだ。
これには視聴者も「最近の上田さん全部詰め込むのやめてw」「声優ネタのオンパレードやないかい」「ガチで全てが狂ってるのは草」「なんだこのカオスは…」「滅茶苦茶すぎて大好き」など様々なコメントを寄せており、みな思わず反応してしまった様子だ。
今を時めく超人気声優の上田麗奈さんだけに、動画を見て「この声も彼女が担当していたのか…」と、そのキャリアの多面性に新たな気づきを得た人も多いのではないだろうか。このマッシュアップ動画は、単なるネタとして消費されるだけでなく、声優の仕事に対する敬意と愛情、そして多様な作品群へのオマージュが込められた、現代のファンアートの新たな形と言えるかもしれない。この動画をきっかけに、元ネタとなったアニメやキャラクターに興味を持つ視聴者も増えそうだ。
