中国で、いまデジタル社会ならではのトンデモ事件が起こっていることをご存知だろうか。
広西・柳州市の食品市場に深夜ドロボーが侵入。盗まれたものは「QRコード」 八百屋や肉屋などの店頭にあるQRコードを貼り替えたのです。店主たちはそれに気がつかず、客が決済する度にドロボーの元へお金が送金されることに…このキャッシュレス時代のドロボーは現在警察が捜査中。 pic.twitter.com/nGvFUzZK6h
— けろっと (@kerotto) 2017年7月25日
広西チワン族自治区にある柳州市の食品市場で、深夜に泥棒が侵入。何も盗まずに市場の各店舗に掲示されているQRコードを張り替えて改ざんしたのだ。その結果、お店で買ったお客たちは店のコードとは違うコードを読み取り、泥棒の口座に支払いを続けてしまっていたのである。
実は現在の中国経済は、日本の電子マネーと異なり、仕組みが単純なQRコードを介した電子決済が急速に普及している。
電子決済の利用者はアリペイ(支付宝。運営者:アリババグループ)とWeChatペイ(微信支付。運営者:テンセント)が一気に普及した結果、現在は4.9億人、年間取引額は約153兆円で、日本の30倍ほど言われている。
そのため、市場などでも支払いをQRコード経由の電子決済で処理する店が増えた結果、各地でこのようなQRコード張替え泥棒が出現しているようだ。
急速に技術革新が進むと、その盲点を狙った犯罪が生まれる、まさに現在の中国ならではの社会問題となっているようだ。