昨年チリで発行された切手に描かれた精霊が、その姿の奇妙さにネット上でざわつく事態がおきている。
昨年チリで発行されたセルクナム族の祭典「ハイン」の精霊切手。 pic.twitter.com/OcJEGfrfKT
— 山田英春 Hideharu YAMADA (@lithosgraphics) 2017年3月11日
この精霊はセルクナム族の祭典「ハイン」に登場する精霊たち。
独創的な姿はまるでウルトラマンの怪獣のようだ。
そのため「右上の数値が戦闘能力的な数値にしか見えない」など、様々な妄想が掻き立てられる事態に。
あらためて、これはティエラ・デル・フエゴの絶滅した部族セルクナムの祭典「ハイン」に登場するハラハチェスという精霊。ヤーガン族ではありません。ハラハチェスはセルクナム神話最強の女の精霊サルペンに対抗できるトリックスター的存在。常に左手で顎を押さえている。 pic.twitter.com/n4QaYLw0yh
— 山田英春 Hideharu YAMADA (@lithosgraphics) 2017年3月11日
セルクナム族は、アルゼンチン南部のパタゴニア地域において居住していた、実在した民族である。
南米最後の先住民族の一つで、チョン小語族に属するセルクナム語を使用したと言われている。19世紀末にチリ・アルゼンチン両国政府がティエラ・デル・フエゴ州の探索と領有を進めた結果、絶滅に追い込まれた民族なのである。
今でもその奇妙な出で立ちは、アニメのキャタクターデザインやアートなど、様々なシーンで影響を与えているようだ。
それにしてもこの切手、セルクナム族を知らずに送られてきたら、ちょっとトラウマになりそうだ。
ハイン 地の果ての祭典: 南米フエゴ諸島先住民セルクナムの生と死